【650円】強化版セミ油圧クラッチを搭載【中華ダックス】

カスタム

以前交換したAdelinのワイヤー引きクラッチレバーだが、何故か中華ダックスだとうまく機能せず、あと一歩ワイヤーが引ききれない状態になっていた。たまにクラッチレバーを握っていてもギアが入っていると前に進んでしまうこともあり割と困っていたので、改善する。

スポンサーリンク

セミ油圧クラッチ化に再挑戦

せっかくなのでセミ油圧クラッチに再挑戦しよう。前回はうまく行ったのだが、最終的にレリーズシリンダーのネジ部分がアルミ製だったために中華ロンシンエンジンの振動と激重クラッチに耐えきれず破断してしまった

だからこのネジ部分が鉄製のものがほしい。そんなものがあるのかとAliExpressの海を彷徨っていると・・・

無事に発見した。そのお値段なんと驚くことに購入時点で約650円(送料無料)。中国からの送料はどうなっているのか毎度意味がわからない。

←販売ページ

ただしバンジョーボルトなどいくつかの付属品が付いてるっぽい商品写真だったのだが、そういうものは一切無かった。出品者に連絡しようと思ったのだが、中国国土のようなおおらかな気持ちで許していあげることにした。

650円のセミ油圧クラッチキット

この油圧クラッチキット、ピストン径が12.7mmとちょっと小さめだが、ストローク量は12~13mmほどあり、クラッチを切るには十分なストロークがある。ネジ部分以外は基本アルミ製で、全体的に仕上げが安っぽいが、実際安いので気にしてはいけない。

ただ上部の蓋に大きめの穴が開いているのはいただけない。空気抜き穴なのはわかるが、水が侵入しそうで嫌。以前の油圧クラッチにはこんな穴が無かったので、無くても大丈夫だと思うのだが…。

中のピストンを確認してみると、やたらとグリスまみれだった。なんのグリスかわからないし、ストロークもちょっと渋い。ゴムを侵すようなグリスだと困るので、

きれいに掃除した後にAZのシリコングリスに塗り直し。ピストンのゴムがかなりきつめのサイズなので塗り直しても動きは少し渋めだが、最初よりはかなりスムーズになった。

AZ(エーゼット)
¥800 (2025/03/07 19:53時点 | Amazon調べ)

見立て通りこのネジ部分だけは鉄製。M8サイズだが中空なのでアルミじゃ持たない。

ただフルアルミボディならピストン径14mm、16mm、17.5mmの3種類が見つかるのだが、ここが鉄製なのは12.7mmだけ。どれも壊れたら変えればいいレベルで安いのだけど…。

Adelinのラジアルマスターシリンダーで操作

マスターとして用意したのはAdelinのラジアルマスターシリンダー。前回のセミ油圧クラッチが壊れたついでにブレーキ側は同じAdelinラジアルマスターに交換したので、クラッチレバーも同じもので揃えることにした。

ちなみに今回買ったのはピストンサイズ15mmの物。ブレーキ側に使っているのが14mmなのだが、気持ちピストンが小さいような気がする。なのでセミ油圧クラッチがうまく動作したらそのうちブレーキとクラッチのレバーを入れ替えるつもりで選択した。

←販売ページ

セミ油圧クラッチに付属品が無かったので、ブリーダープラグ付きのバンジョーボルト(エアフリーバンジョーボルト)をAmazonで購入。まともなのを買うと高いのだが、この怪しい中華製のものでも800円もした。セミ油圧クラッチ本体より高いの解せない。ネジピッチは1.25が適合する。

ちなみにAdelinのレバーにはエア抜きニップルがあるので、これはただのバンジョーボルトでも機能的には問題ない。ただしフルードを全量交換する時に面倒になるので、エアフリーバンジョーボルトの方が便利。

あとは前回使ったパーツとかをかき集めれば作業できる。ブレーキホースは以前購入した1100mmのものを引っ張り出してきたが、多分1050mmぐらいがちょうどいい。Adelinレバーにバンジョーボルトが付属していないので、1.25ピッチのノーマルバンジョーボルトとパッキンも必要。クラッチケーブルダイドホルダーも変更する。

レリーズシリンダーを加工すればポン付け

ひとまずワイヤー引きのクラッチレバーとクラッチワイヤーを撤去する。

変更前
変更後

クラッチケーブルダイドホルダーを標準タイプへ変更。

レリーズシリンダーをあてがってみると、ロッドが少し長い事が判明。なので

ロッドのネジ部分をカット。およそ20mmほど切るとちょうどいい。

またレリーズシリンダーの根本になるアルミ部品の出っ張り(凸)部分が、エンジンのワイヤーホルダーの切り欠きをどうしても通らない。マイナスドライバーなどで隙間を広げてみてもうまくいかなかったので、

ノコギリでカットしてただの円柱形に加工。

さらにロッドと加工したアルミ部品を固定する手段がなかったので、ネジロック剤で固定。たまたま最強のネジロック剤ロックタイト638があったのでこれを使ったが、普通に中強度ぐらいのネジロック剤でも十分機能する。

LOCTITE
¥1,224 (2025/02/28 11:18時点 | Amazon調べ)

2つの加工だけでポン付けすることができるようになった。

クラッチレバーを取り付けて、

クラッチフルードの配管も行って、

エア抜きすればOK…のはずだったのだが、Amazonで買った中華エアフリーバンジョーボルトからめちゃくちゃフルード漏れする。

届いた時点でなんかニップルが短い気がしていたし、バリも多かったし怪しいなぁと思っていたのだが、ニップルを完全に締めてもガンガンフルードが漏れるので全く役に立たない。仕方がないので…

国産スウェッジラインのエアフリーバンジョーボルトを購入。お値段1800円。クラッチレリーズシリンダーの3倍のお値段なのは素直にやばい。しかも1.25ピッチは青しか選べない。中華なら色とりどり選べるのに…。

ただ性能は完璧で、もちろんフルード漏れは一切なし。最終的なエア抜きをマスター側からすれば、クラッチがバッチリ切れるようになった。

ついでにブレーキのフルードタンクも交換

完全についでだが、ブレーキ側のフルードタンクも交換する。前回買ったレバーに付属するのは大型のタンクで、今回買ったレバーは小型フルードタンク。小型のほうがかっこよくて使い勝手も良いので、

AliExpressで同じ見た目のタンクを購入。Adelin製のものはタンク本体や蓋にAdelinロゴが入っていたり、付属ステーがアルミ素地だったりするので厳密には違うものだが、見た目はそっくりなのでこれで良しとする。

←販売ページ

交換したら左右が同じラジアルマスター、同じフルードタンクになって見た目がかなりいい感じに。タンクも小型化してスッキリした。見づらいがブレーキ側のタンクステーは塗装を剥がしてアルミ素地に戻す加工も行っている。地味に塗装が強くて大変だった…。

走ると何故か軽く感じる

マスター側のピストンサイズが15mmに対し、レリーズ側のピストンサイズが12.7mmなので、理屈上は同径ピストンのときよりもレバーの引きが少し重くなる。その代わりにレリーズの引き量が多くなるはず。

実際に握ってみるとそこそこ重さを感じて、体感的には中華ダックスが届いてすぐのときよりも重いように思った。このままでは左手の握力増強マシンになりかねない。

そう思ったのだが、何故か走ると以前よりも軽く感じる。不思議。

レリーズシリンダーもほぼフルストロークするので、ギアチェンジはもちろん停車時にニュートラルに入れるのも簡単。すごく快適に走れるようになった。

@1984km

作業は2025年2月に、総走行距離1984kmのときに行った。

コメント