脅威の1500円ビッグキャブ!PZ27を買ってみた

整備

ミニモト中華ダックス純正キャブであるVM22のパイロットジェットが折れた事件から早一年。驚くべきことに中華ダックスはなんの問題もなく快調に走り続けている。多分ジェットが折れていることに気づいていないのだろう…。

このままでも乗れるから良いかなと思うのも事実なのだが、ここいらでキャブを変えてみるのも一興。いっそのこと台湾FCR28とかを付けるのもありだなと思いつつ、FCRを付けるためには周辺部品の変更点が多すぎて費用がかかりすぎるのがネックだった。

やっぱりここは、激安キャブに手を出してみるべきだろう。

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激安1500円キャブ PZ27に手を出してみる

というわけでいつも通りAliexpressから荷物が届いた。親の顔より見たこの灰色の袋、中国通販でしか見たことないけど一体何なんだろう。

袋を開けると出てくるのはボコボコでペラペラで手書きで商品が書かれた段ボール。中身が無事なら何でも良いです。

中身はコレ。PZ27という中華キャブレター。元はといえはDENIケイヒン(中国ケイヒン)や台湾ケイヒンの製品なので本来はケイヒンのロゴが書いてあったりするらしいが、僕が買ったものにロゴは一切なかった。つまりこれはコピー品ということだろう。そもそもコピー品が多すぎて何が本物なのかわからないが…。

驚くべきはその価格で、なんと購入時点で1500円をわずかに切る価格だった。1500円でキャブを作るだけにとどまらず、送料無料で中国から届くの意味がわからない。Amazonだとちょっと高いがすぐ届く。

流石に1500円なだけあって、パット見の印象はもちろん、こういう端部の切削面はなんか汚い。これが2万円だと言われたら怒るが、1500円なので怒るほうがアホらしい。

でもスロットルバルブが通る面はびっくりするぐらいの鏡面に仕上げられていた。こんな丁寧が1500円で仕事できるんだ…。

実質ベンチュリー径24mmのキャブレター

PZ27はその名の通りベンチュリー径が27mm…に見せかけて、ほぼ楕円形のベンチュリーは計算上直径24mmの円と同面積なので、実質ベンチュリー径24mmのキャブレター。27って何なの?って話だが、それはインマニと接する円の直径だった。VM22に比べるとビッグキャブになるためにサイズ的にも少し大きい。

ここの直径が27mm。奥のベンチュリーは楕円形に近い形をしている。

不思議なことに

  • 手動チョーク
  • ワイヤー引きチョーク
  • 加速ポンプ付き

の3種類が存在するPZ27だが、僕が買ったのは加速ポンプ無しで手動チョークのタイプ。なぜならこれが一番安かったから。加速ポンプは面白いと思うが、あんなガソリンがピューッと出るだけの装置は燃費を悪化させるだけでは?と思ってる。霧化してないと意味なくない?

チョークの引き具合は全閉・1/3閉め、全開の3段階。ちょっと開け忘れそうで怖い。すごくしっかりした手応えでチョークが引ける上、構造がアホほど単純なので壊れづらそうなのも良い。ただ思いっきり吸気にかぶさっているので吸気効率は悪そう。

チョークと反対側にはアイドルスクリューが備わる。

下のフロートチャンバー横にパイロットスクリューが備わる。横から見るとさも手で回してくれと言わんばかりの溝がパイロットスクリューに掘ってあるが、硬すぎてとても手では回せない。

フロートチャンバーのドレンボルトはなんか最初から舐めかかってた。案の定鬼のように締まっていたが、頑張ったら緩んだのでOK。

フロートチャンバーを開けるとメインジェットとパイロットジェットが出てくる。全体的に基本的なキャブレターの構造に忠実で分かりやすい。

初期セッティングをチェック

とりあえずチョーク以外は全バラしてセッティングなどを確認してみる。多少バリがある部分もあったが、特別修正が必要な箇所はなく、そのまま使っても大丈夫そう。

工場出荷状態のセッティングは

  • メインジェット:100番
  • パイロットジェット:38番
  • ニードルクリップ:下から2番目

となっていた。

ちなみにジェットはケイヒン PWKキャブと同じものが使える。なので…

ジェットももちろん中華で揃える。パイロットジェット10本セットで550円。意味がわからない。

#30, #31, #32, #33, #34, #35, #38, #40, #42, #45のセットを買ってみた。前半が刻みすぎてて絶対この通りの穴の大きさになってないと思う。

何故かメインジェットはVM22と同じだと勘違いしていたのでAliExpressで買わなかったのだが、Amazonでも中華品が安く買える上にすぐ届くのがありがたい。ケイヒン丸大が適合する。

激安だけど使えそうな印象

流石に安さなりの造りや組み立ての粗さがあったが、構造的にはシンプルなキャブレターだし、肝心なところはびっくりするぐらいしっかりできている印象だったので、問題なく使えそう。

というわけで近々中華ダックスのキャブをVM22からPZ27に入れ替えて、ロンシン125ccエンジン×PZ27の組み合わせでのセッティングを取っていく予定。パワーを求めるタイプのキャブではないが、気軽に使うにはちょうど良さそうなので、乗りやすいセッティングを探って行きたい。

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